昭和元禄落語心中(漫画)あらすじ・ネタバレ感想!八雲の魅力の秘密

昭和元禄落語心中(漫画)を読んだのであらすじ・ネタバレ感想レビューします。

昭和元禄落語心中は、雲田はるこ氏による漫画で、2010年から2016年まで『ITAN』にて連載されました。

全10巻となる本作は、これまでに数々の賞を受賞する文化性の高い作品と評されています。

昭和元禄落語心中の受賞歴

第17回2013年度文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞
第38回(2014年度)講談社漫画賞一般部門
第21回手塚治虫文化賞新生賞

また、2014年と2016年にテレビアニメ化され、幅広い世代にわたり愛された作品でもあります。

昭和元禄落語心中のあらすじ

満期で出所した模範囚・元チンピラの与太郎(本名・強次)。

娑婆に出て、与太郎が向かった先は、なんと落語家の家元、八代目・有楽亭八雲(ゆうらくてい やくも)のもとだった。

与太郎は、刑務所を慰問で訪れた八雲師匠の落語「死神」が忘れられず、生きる道は噺家と心に固く決めていた。

一目ぼれした八雲に弟子入りを志願する与太郎。

弟子は取らないと言っていた八雲だが、そんな与太郎の姿を見て────・・・。

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昭和元禄落語心中のネタバレ

与太郎弟子になる

「お前さん、帰るトコロがないのかえ?」

泣きつく与太郎に、八雲は言った。

与太郎が連れていかれた先は、八雲邸。

そこには、縁側で寝転がりながら落語の本を読んでいる少女がいた。

「小夏。お客さん。というよりも、今日から家で面倒見るから、いろいろおしえてやっとくれ」

八雲が小夏と呼ばれた少女に言った。

じろりと八雲たちを見据える小夏。

「弟子ィ取ったんだよ。一番弟子になるのかねェ」

 

小夏の秘密

有楽亭助六(ゆうらくていすけろく)。

昭和30年代、落語の黄金期と呼ばれた時代。

八雲と並んでその時代に活躍した希代の天才とも謳われた落語家の名人。

それが、小夏の父だった。

しかし、有楽亭助六は、これからというときに、鬼籍に入ってしまい・・・。

同時に母も亡くし、身寄りのなかった小夏は、八雲に引き取られたのだった。

繊細な間柄の八雲と小夏。

2人の間に割って入った八雲は、小夏に呼び出されて────・・・。

 

与太郎という名前

「与太郎、悪いこた言わないよ。弟子入りなんか諦めるんだね。」

小夏が煙草を吸いながら与太郎に言った。

「え~姉御ぉーいまさらそりゃねえですよ。」

ごねる与太郎に小夏は顔をしかめる。

「ホントに呆れた、与太郎だよ」

 

与太郎。与太郎と。呼ばれる強次は、なぜ、自分が与太郎と言われるのかふと疑問に思った。

「その与太郎ってのはなんなんですかい?」

小夏は与太郎にさらに呆れていった。

「そんなことも知らねえのかい?アンタみたいな、世渡りベタなやつが噺によく出てくるんだよ」

与太郎=バカで間抜けな男のこと

それを聞いた与太郎は・・・。

「ともかく、あのオッサンが本気で弟子なんか取るわけないんだよ。アンタきっとからかわれてんだ」

煙草をひと吹きしながら小夏が言った。

 

小夏の言うように本当は八雲は弟子を取る気はないのだろうか!?

落語と心中しようと誓った八雲。

その八雲に隠された誰にも言えない過去とは────!?

小夏が放った一言が深く心に残る第1話────。

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「昭和元禄落語心中」八雲の魅力

何より落語界の重鎮、八代目有楽亭八雲の魅力が随所に散りばめられた漫画と言うより他ありません。

物静かな人物であるにも関わらず、熱く秘めた何かを持っている。

しかし、その持っているものが何かは決して人には見せない。

誰にも話せないような暗い過去を持っているような気がするのですが、それがどういう事なのかわかりそうでわからないというもどかしさ。

物語を読むほどに、八雲の魅力にどっぷりとハマっていきます。

不思議なのは相応にお年を召した方であるにも関わらず、若い女性に人気が高いと言う事。

私自身も八雲師匠に心惹かれた一人です。

親子ほども年が離れていたとしても八雲師匠のなんともいえない魅力にすっかり捕らわれてしまうのです。

昭和元禄落語心中の感想

物語が落語と言う日本の伝統芸能を扱っているだけあり、その世界観が古来日本の古き良き時代を反映しています。

時代と共に淘汰されていく落語という世界。

その衰退を残念に思う心と、それも時代の流れ、やむなしと思う心。

それらの相反しあう感情がまじりあいながら、物語は展開していきます。

その衰退していく落語の世界と八雲自身の心が重なり、読んでいる自分にも何かを感じさせられた漫画です。

昭和元禄落語心中は、落語についてよく知らなくても充分楽しめる作品です。

八雲の弟子、与太郎と一緒に八雲の魅力と過去に迫っていくのがとてもおもしろいです。

老若男女問わずどんな方でも楽しめる昭和元禄落語心中。

落語のことを全く知らなくても、漫画を読んでいるうちに、自然と落語の世界がわかってきます。

漫画を通して落語という新たな世界を体験できるのもこの作品の魅力でしょう。


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