セクシー田中さんのネタバレ感想です。
作者は芦原妃名子(あしはらひなこ)先生。
「砂時計」「Piece」「Bread &Butter」など、数々の名作を生みだした人気漫画家です。
「セクシー田中さん」は芦原妃名子先生の最新作です。
姉系プチコミック9月号より連載がスタートしました!
貴方が求めているのは、甘い甘い恋物語?
身を焦がすような運命の恋?
いいえ、誰も見たことのない恋の話をしてあげる。
この「セクシー田中さん」が・・・。
セクシー田中さん ネタバレ
”普通”でいい。
その”普通”が難しいのはわかってるけど。
”普通”で堅実な人と結婚したい。
幸せになりたいわけじゃない。
サイアク 不幸にならないための リスクヘッジがしたいだけ。
”普通”を求めて、婚活中の倉橋朱里(23歳)には、なんだか気になる人が社内にいて────・・・。
幸せになりたいわけじゃない
「えー何コレ」
「心理テスト?」
合コンの席で、8枚の紙に結婚相手に望む条件を一つずつ書くといゲームをしている主人公の朱里。
- 優しくて思いやりがある人
- 子供好きな人
- 笑顔がステキな人
などなどなんともかわいらしい条件を書く朱里。
朱里の条件に男性陣の「かわい~~」の声。
はにかむように笑う朱里は心の中で思う。
(男性陣のいる前で、本音なんか書くわけない)
- そこそこの年収(最低300万)
- そこそこのコミュ力(こみゅりょく)
- そこそこのサバイバルスキル
- ビジュアルは生理的に無理なレベルじゃなければ、ハゲでもデブでも気にしない。
- 普通でいい。
2人で働いてなんとか協力してやっていけるだけの普通で堅実な人がいい。
幸せになりたいわけじゃない。
サイアク 不幸にならないためのリスクヘッジがしたいだけ。
それが、朱里の望む本当の条件だった。
独身アラフォー女は二極化する
会社のトイレで女子トーク中の朱里。
「うちの会社の独身アラフォーってさ、二極化してるよね」
「老化に負けじと自分磨きエスカレートする系と、すっかり諦めて老後資金貯め始める系」
どちらのアラフォーにもなりたくないとつぶやく同僚。
「みじめだもん」
「じゃあ田中さんは?どっち系?」
「どっち系も何も・・・元々スタート地点にすら立ってないじゃん、田中さんは・・・」
トイレから出ると、向こうから歩いてきたのは噂の田中さんだった。
眼鏡をかけて、少しうつむき加減で通り過ぎる田中さんを朱里は見つめた。
首から肩にかけて・・・引き締まったふくらはぎ・・・。
その後ろ姿は、姿勢よく腰からヒップにかけてのラインは魅惑的だった。
気になる田中さん
「ぜったい何かやってると思うんだよなぁ~~」
居酒屋で男友達の進吾(しんご)に話をふる朱里。
「?また朱里んとこの田中さんの話?おまえ好きなー田中ウォッチング」
あきれたように進吾が言う。
「だってさ、地味で老けてて猫背だったのに、最近になって、こう体のラインが一気に!グイッと!」
朱里にとって田中さんの変わりようは気になって仕方がない内容だったのだ。
居酒屋から出てきた朱里と進吾。
「今日、朱里ん家泊まっていい?」
進吾が慣れたように言う。
便利だとか、男がいないならいーじゃんとか、いい加減なこと言って、毎回のように泊まりに来る進吾。
「誓って、指一本触れないし」
そう言って本当に触れない進吾との付き合いは学生時代からと長い。
いつまでも、こんなやつを家に泊めてる場合じゃない。
いつまでも若くないんだし、普通に結婚したい・・・。
遊んでる女って何?
そう思って再び合コンに参加する朱里。
相手の男たちは全員30代。
オジさんウケを狙って、ミニスカートで参加することにしたのだった。
しかし、その合コンで早々に帰ろうとしてる男・笙野を偶然見かけてしまう。
笙野が友人に言った言葉を朱里は聞き逃さなかった。
「ネイル盛って、短けースカートはいて、媚びまくって男つかまえることしか頭になさそうじゃん。」
引き留める友人を振り払って帰っていった笙野。
と、その時、笙野のボールペンが落ちたのを朱里は見逃さなかった。
ボールペンを手に取る朱里。
ある日、友人らとペルシャ料理を食べに行った朱里。
そこは、時間になるとベリーダンスのショーが見られる店だった。
最初にステージに出てきたのは、なんとも肉感的でセクシーな女性。
ベリーダンスが娼婦の踊りだと聞いて朱里はぼそっとつぶやく。
「はしたない・・・」
そうして、朱里の脳裏にあいつ・笙野の言葉がよぎる。
────絶対遊んでるだろアイツら全員────。
傷ついたわけではない。
実際、合コンばっかしてるし、媚びてる自覚はある・・・。
けれども・・・
なんだか、もやもやする・・・・。
セクシーダンサーの正体は!?
朱里はテーブルに肘をついて、頭を抱えてしまう・・・。
「朱里、大丈夫?酔った?」
友人らが気を使ってくれる。
けれども・・・。
ショーは別の女性のダンサーが登場した。
先程の肉感的な女性とは対照的なスリムな手足の長いダンサー。
エキゾチックでとても綺麗な・・・。
ダンサーはうつ向いている朱里をなぐさめるかのように、そっとショールをかける。
ダンサーが朱里の顔を覗き込む・・・
─────!!
一瞬ダンサーの顔がこわばる。
瞬間、朱里はダンサーの正体に気付いて────。
セクシー田中さんネタバレ感想
ひっさしぶりに、わくわくした漫画です。
男女の恋愛よりも、女の友情!?というかなんというかを描いています。
とにかく、ものすごくおもしろかったです。
成長物語やサクセスストーリーを読み始めたような次の展開にドキドキしながら期待してしまう漫画です。
主人公の朱里がこの先どうなっていくのか、田中さんがどうなっていくのか、気になってしかたがありません。
うまく言えませんが、読めばわかります!
すっごくいいです。
おもしろいです。
さすが人気漫画家の芦原妃名子先生ですね!
最初は、主人公の朱里と合コンで出会った、ムカつく男とのラブストーリーに発展するのかなと思ったのですが、どうも違う?
いい感じに裏切られた感がすごくよかったです。
それに、もしかしたら、田中さんとそのムカつく男とが!?と、思わせるようなシーンも出て来て・・・。
けど、それも軽くスルー。
そのスルー感がすごく爽快でなんていうか、イマドキの大人女子漫画って感じがいい!
朱里に追っかけられて、逃げる田中さんとか、読みながら一人でクスクス笑ってしまっていました。
この漫画の非常に残念なところは、全然掲載されないところ!
姉系プチコミックにて連載中ですが、姉系プチコミック自体が隔月発行。
なのに、セクシー田中さんは、さらに隔月。
2巻が発売されるのは、いったいいつになることか・・・。
すごく気になるところで1巻が終わったので、気になってしかたありません!