ママ、バイバイ~2014年新潟県3歳女児殺害事件~ネタバレ感想

ママ、バイバイ~2014年新潟県3歳女児殺害事件~のネタバレ感想です。

作者は、藤田素子(ふじたもとこ)先生。

これは実際にあった事件を元にした漫画です。

育児に追われて狂気に走っていく母親の姿が描かれています。

子育てしたことのある人なら、共感できる部分も多いでしょう。

 

ママ、バイバイ~2014年新潟県3歳女児殺害事件~あらすじ

2014年11月20日、新潟県の小児科に若い母親が「子供がいなくなった!」と駆け込んできた。

いなくなった子供は、加藤愛ちゃん(3歳)。

病院からの通報で、警察がかけつけると、静かな町は騒然となった。

警察が捜索を開始するも、いなくなったときの愛ちゃんの目撃者もいなければ、母親の証言もしどろもどろで的を得ない。

不審に思った警察の追及の結果、母親は前の晩、愛ちゃんを橋から川に落としたことを告白した。

孤独な子育てに精神的に追い詰められた母親の狂気と悲劇の実録物語

 

以下ネタバレ含んだ内容になります。

漫画は自分で読みたいというあなたは、まずは無料試し読みからどうぞ。

ママ、バイバイ の無料試し読みはこちら

 

ママ、バイバイ~2014年新潟県3歳女児殺害事件~ネタバレ

2014年11月20日、新潟県燕市で事件は起こった。

その日、加藤きよみ(24歳)は、かかりつけの小児科の扉を開いた。

受付には、顔見知りの看護師がいる。

突然、我が子がいなくなった!

「あ、加藤さん。愛ちゃんの検診の日だったわね。あら、愛ちゃんは?」

そう、看護師にいわれたきよみは・・・。

「いなくなってしまったんです。駐車場で落とし物を探していて、気が付いたらいなくなって・・・」

きよみの言葉をきいて、病院はすぐ警察に通報し、警官が駆け付けた。

静かな町は途端に騒がしくなる。

警察は付近の住民に聞き込み調査をかけるも、誰一人愛ちゃんの姿を見た者はいない。

そこで、もっときよみの話をくわしく聞こうとするが・・・。

きよみの証言は要領を得ず、その態度もしどろもどろで・・・。

そんなきよみの態度を不審に思った警察は、きよみに詰め寄った。

すると・・・。

きよみは前の晩に、自分が愛ちゃんを橋から川に落としたことを自白した。

こうしてきよみの証言をもとに、愛ちゃんの捜索が行われた。

午後3時頃、川下で変わり果てたすがたの愛ちゃんが発見されたのだった。

 DV夫から逃れて

事件の10か月前

離婚したきよみは、実母の住居近くにアパートを借りた。

離婚の原因は夫のDVだった。

引っ越しの日に、手伝いに来たきよみの母親はきよみに新たな男がいることを知った。

男は山下朗(あきら)といって、きよみが前夫のDVの相談にのってもらっていたころからの付き合いだった。

しばらくすると、きよみの部屋で朗との同棲生活がはじまった。

当初は、仲睦まじい親子に見えた3人だった。

しかし、朗が愛ちゃんの父親扱いをされることに抵抗を感じるようになると、その幸せは崩れ始めた。

発育の遅い娘

朗が抵抗を感じるようになった原因のひとつに、愛ちゃんの発育の遅れがあった。

3歳になるあいちゃんだったが、その発達具合は、1歳の子よりも幼かった

発語もほとんどなく、しっかり歩くこともできない。

ひとりでご飯を食べることも出来ず、食べさせてあげなければならなかった。

それに加えて、アトピーや喘息もちということもあった。

いつも泣いてばかりの愛ちゃんにきよみはつきっきりで世話をしなければならなかった。

きよみの部屋にいても恋人として二人の時間を楽しむことができない。

やすらぐこともできない朗は、しだいにきよみの部屋から遠ざかっていった。

朗が愛ちゃんを邪魔に思っていることを嫌でも思い知らされるきよみ・・・。

しだいに、愛ちゃんを邪険に思い、優しく接することができなくなっていく・・・。

誰もわかってくれない助けてくれない

思い余って、児童相談所に電話するきよみ。

だが、魔法の言葉を教えられるだけで、なんの解決にも、助けにもならなかった

保健センターの相談員からも実母からも注意され、指導されるだけで、誰もきよみの気持ちをわかってくれなかった

<もう、無理・・・もう、ダメ・・・>

何度きよみは心でつぶやき、叫んだことか・・・。

きよみの選んだ最後の手段とは────・・・。

 

年新潟県3歳女児殺害事件~のネタバレ感想

実話を元にした漫画ということで、この漫画の主人公の母親きよみの気持ちと亡くなってしまった愛ちゃんのことを思うと・・・なんともやりきれない気持ちでいっぱいになります。

きよみ自身、まだ幼くて、周りの適切なサポートがあれば、防げたことだったように思えてなりません。

きよみは、子供に虐待を続けて殺してしまうような鬼畜母とは違います。

きよみのようなことは、条件がそろえば、誰にでも起こる可能性のあることなのではないでしょうか?

確かに、子供より、男を選んでしまうあたりは、反感を買うかもしれないけど、きよみ自身の幼さの表れでもあります。

甘えてると言えばそうですが、まだまだ一人で子育てするにはつらい年齢かもしれません。

わたしがこの漫画を読んで一番怒りを覚えたのは、保健センターの対応です。

あれはないです。

あまりにひどい。

突き放したとしか言えません。

きよみがどんな必死な思いで電話してきたか・・・。

なんですか!?魔法の言葉って・・・

ぎりっぎり、崖っぷちで落っこちそうになって、がんばってる母親に必要なのは手を差し伸べることであって、励ましの言葉なんかじゃありません。

ひとりで頑張れないから助けて欲しいと言ってるのに、ひとりでがんばれっていうのは、突き放してるのと同じです。

実際はどうだったかはわかりませんが、この漫画の中での話で言えば、このセンターの相談員の一言が、この後の展開を左右したといっても過言ではないでしょう。

確かに、電話ではわかりづらかったところもあったかもしれません。

電話後「要保護児童」に認定されていたので、それしかできなかったのかもしれません。

だけど・・・。

やりきれない思いでいっぱいになります。

 

そして、極めつけは、少々問題を起こしてしまったきよみに対しての対応です。

まるで、吊し上げ・・・。

ひどすぎです・・・。

きよみがこのような結末を選択してしまったことも、半分同情します。

もし、保育士が優しい言葉をかけていてくれていたら・・・?

もし、相談員が適切な言葉を投げかけていたら・・・?

きよみの緊急性に気付けていたら・・・?

実母が責めずにいてくれたら・・・?

そう思わずにいられません。

 

そして、愛ちゃんの発達の遅れをなんとも思わずに個人差といってきた、検診の医師にも・・・あきれます。

ここまでの遅れが、ただの個人差って・・・ありえない対応です。

ひと昔前ならあったかもしれません。

ですが、2014年の出来事です。

そんなに昔ではありません。

母親が心配しているのに、適当に大丈夫と言って片づけた医師の対応に疑問を覚えます。

もちろん、最終的な決断をしたのはきよみ自身ですから、誰かのせいにはできません。

だけど・・・

本当だったら、もしかしたら・・・?

愛ちゃんは亡くならずにすんだかもしれない・・・?

そう思わずにいられません。

本当に、なんともやりきれない出来事です。

非常に考えさせられる出来事の漫画です。

この事件の概要を知っている人にも、知らない人にも読んで欲しい物語です。

そして・・・ちょっとだけ、考えてみてもらいたいです。

孤独に子育てする母親の大変さ、つらさを。

子育てには周りのサポートが大切なことを。

二度と同じような悲しい事件がおこらないようにするには、どうしたらいいのか。

ほんのちょっとだけ、考えてくれたら、いいなって思います。

ママ、バイバイ〜2014年新潟県3歳女児殺害事件〜の無料試し読みはこちら