小学生の子どもが「習い事に行きたくない」というと、親としては困ってしまいますよね。
今回の体験談は、小学校4年生の男の子(Kくん)のママです。
Kくんは、小学校3年生の時に、自ら英語を習いたいと言ってきました。
そこで、ご両親はKくんを近くの英語塾に通わせる事にしました。
しかし、4年生になったときにKくんは「行きたくない」と英語塾に行くのを嫌がるようになってしまいました。
この記事では、小学生の子どもが「習い事に行きたくない」といったときに、親としてどう対応したらいいのか?
体験談を交えながら解説していきます。
小学生の子どもが「習い事に行きたくない」と言い出した

小学校3年生から英語塾に通い出したKくん。
Kくんの通う英語塾は、少人数のクラスで塾というよりアットホームな教室という感じでした。
おかげで、ママとしても安心して通わせていました。
ところが、4年生になった時に、同じ英語塾のクラスで気の合わない子が現れました。
Kくんは、それをきっかけに英語塾に行くのを嫌がるようになってしまいました。
それでもママはなんとか通わせていました。
しかし、次第に塾に行く時間になると
「気持ち悪い」「吐き気がする」「今トイレで吐いた」というようなことが重なり、休ませる日が多くなってきました。
そのたびにKくんママは「仮病じゃないのか?」とKくんともめていたそうです。
そんなことが続くうちに、Kくんはいつしか無断で英語塾を休むようになってしまいました。
習い事に行きたくないと小学生の子どもが言った時の対処法

Kくんママはとても悩んだそうです。
そして解決すべく対処法を考えました。
Kくんママの対処法
- 夫に相談
- 塾の先生に相談
- 他の英語塾を探す
1、夫に相談した
Kくんママは、怒ると感情的になり、すぐ子どもとケンカになってしまうそうです。
だから、論理的な説明と説得が出来るご主人からKくんに話しをして貰う方が良いと考えご主人に相談しました。
ご主人はママ抜きでKくんと二人だけで話し合いました。
ご主人は
- 「なぜ英語塾が嫌なのか?」
- 「どうしたら今後も行けるのか?」
- 「どうして欲しいのか?」
など、Kくんの気持ちをじっくり聞きました。
そして「親としては自分で決めた塾なのだから通って欲しい」という意見も主張しました。
2、塾の先生に相談
Kくんママは塾の先生にも相談しました。
その結果、先生は、Kくんと気の合わない子が一緒のクラスにならないように塾の曜日変更をしてくれました。
3、他の英語塾を探す
Kくんママは、他の英語塾も探しました。
幸いなことに、Kくんの通う英語塾はチェーン展開をしており近くにもいくつか教室がありました。
そのため、英語塾で購入した教科書やブックが使えるので、別の教室にしようと思ったそうです。
自宅から通える範囲で同じ系列の教室が無いか探しました。
習い事に行きたくないと小学生の子どもが言った時にした対処法の結果はどうなった?

3つの対処法を実践したKくんママ。
その結果どうなったかというと?
Kくんは、塾の曜日を変更したおかげで教室に通い始めました。
しかし、時間が経つと再び体調が悪い事を理由に行かなくなってしまいました。
その都度ママは「曜日も変更し、合わない子もいなくなった。これからはちゃんと行くって約束したのにおかしい!」とKくんを叱責。
結局、また、Kくんとケンカしてしまうようになってしまいました。
そして、Kくんは、ママにも塾の先生にも無断で欠席するようになってしまいました。
再び、同じような結果になってしまっとことで、Kくんママは判断しました。
「もうどうしても英語塾には行きたくないのだろう」と。
Kくんママは「もう辞めさせるべきだ」と思いご主人に相談。
しかし、ご主人は反対でした。
Kくんママとご主人の間で意見の相違があり揉めてしまったそうです。
そこで、Kくん、Kくんママ、ご主人の3人であらためて話し合うことに。
その結果、英語塾を辞めるということになりました。
小学生の子どもが「習い事に行きたくない」と言ったときの対処法は「行かせない」

この体験談からわかるように、子どもが「習い事に行きたくない」といってときは、まず、本人に理由を聞いてみることが大切です。
そして、本人だけでなく、習い事の先生にも事実確認をしながら相談しましょう。
そして、ひとりで問題を抱えるのではなく、信頼できる第三者(この場合はご主人)にも相談しましょう。
そして、行きたくない原因がわかればそのことについて対処します。
この場合は「気の合わない子がいるから行きたくない」でした。
そのため、対処法としては、「気の合わない子と会わなくて済むように習い事の曜日を変更」しました。
しかし、この原因は、一時的なものでしかありませんでした。
なぜなら、Kくんは、行きたくない原因が解決されても習い事に行きませんでした。
実は、Kくんにとっての本当の原因は他にあったのです。
Kくんにとって習い事に行きたくない本当の原因は「英語塾がイヤ」なのです。
「イヤ」だから「行きたくない」のです。
確かに、最初は興味を持ったので自分で行きたいと言いました。
しかし、実際に英語塾に通い出してKくんの気持ちは変わっていったのでしょう。
「英語塾ってあんまり楽しくないな」
そう思っていたところに、気の合わない存在が現れました。
すると楽しくない気持ちが「イヤ」という気持ちに変化します。
「イヤだな」
「行きたくないな」
そう思っていました。
このときにできた対処法は、子どもが「習い事に行きたくない」と言い出したら「行かなくていい」ということです。
もちろん、ただの怠け者のおさぼりでは困りますが、「行きたくない」という気持ちが強いときは行かせない方が得策です。
しかし、Kくんママはここで英語塾に行くように強制します。
強制されればされるほど、人は反発してしまうものです。
いつしか、Kくんにとって英語塾は「絶対に行きたくないもの」になってしまいました。
そして、追い詰められたKくんは無断で休むという強硬手段に出ます。
こうなってしまっては、もうどうしようもありません。
説得しようとすればするほど、Kくんの気持ちは頑なになってしまいます。
ですから、こうなってしまったときにできる対処法は子どもの言うことを聞くです。
「習い事に行きたくない」というなら「行かせなくていい」
「習い事をやめたい」というなら「やめさせていい」のです。
参考までに心理学者の植木理恵先生と教育評論家・親野智可等先生の言葉を掲載しておきます。
詳しい内容が知りたい方は出典先をチェックしてみてください。
『親としては今までのことを考えたら複雑な心境になってしまうのは分かりますが、辞めさせるのは悪いことではありません。むしろ、辞めたいと言うのなら、親の感情で無理に続けさせるより、辞めさせてあげるほうが良いと感じます。
心理学者・植木理恵先生 出典:http://ure.pia.co.jp/articles/-/387551
「習い事をやめたい」と言われたら、やめさせるべき
教育評論家・親野智可等先生 出典:https://dual.nikkei.com/article/096/67/
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